定期テストではいつも80点以上を取れているのに、模試や実力テストになると急に点数が伸びない…。 このような悩みをお持ちのご家庭は少なくありません。
模試や入試の問題は、定期テストと「出題範囲」や「問われる力」が大きく異なるため、同じ勉強法では通用しないケースが多く見られます。 このページでは、模試で点が取れない原因を、定期テストとの違いに焦点を当てながら解説します。
「入試で実力を発揮するために、今何を見直せばいいのか?」を考えるきっかけとして、ぜひご覧ください。
まず前提として、それぞれのテストが「何のために行われているのか」という目的の違いを理解する必要があります。
定期テストは、授業で学んだ内容がきちんと理解・定着しているかを確認するためのものです。 また、テストを実施すること自体が、生徒に「勉強するきっかけ」を与えるという役割も持っています。
そのため、極端に言えば、生徒全員が100点を取っても構わないテストとも言えます。 大切なのは「全員が理解できているかどうか」なのです。
一方、模試や入試の目的は、「受験者の学力に差をつけること」です。
つまり、全員が100点を取れるような問題では意味がなく、 受験者の学力の差がはっきりと表れるような問題構成である必要があります。
定期テストは出題範囲が限定されており、難易度も基礎~標準レベルが中心です。 授業で扱った内容や、配布されたプリント・ワークと似た問題が多く出題されます。 普段から予習・復習を行い、授業を真面目に聞いて、試験前の2週間にしっかりと試験勉強を行っていれば、高得点を取ることは難しいことではありません。
一方、実力テストや模試はそうはいきません。 出題範囲はそれまでに学んだすべての単元に及び、問題の多くが初見の形式で出題されます。
さらに、基礎問題に加えて、標準?応用レベルの問題も含まれ、思考力や読解力も求められます。 そのため、模試や入試で点数を取るには、広範囲の内容を深く理解し、実戦的な力を身につけておく必要があります。
つまり、定期テストは「短期的な暗記」でも対応できますが、模試や入試では「継続的な理解と応用力」が問われるのです。
成績が伸び悩んでいる生徒に非常に多く見られるのが、直前に詰め込む「一夜漬け」や短期集中型の学習です。 定期テスト直前に配布されたまとめプリントを丸暗記して臨むことで、テストではそれなりの点を取れていても、内容は短期間で忘れてしまい、学力として定着していません。
短期間で覚えたことは、1週間もすればほとんど忘れてしまいます。 その結果、定期テストでは点が取れても、模試や入試本番では実力が発揮できないという状態になってしまうのです。
どの教科においても、「なぜそうなるのか」という原理や仕組みを理解することが非常に重要です。 しかし、「とりあえず答えを覚える」という丸暗記型の学習に頼っている中学生は少なくありません。
たとえば、「イタリアで有名な農業作物は?」という問いに対して、「ブドウやオリーブ」と答えるだけの覚え方では、記憶に残りにくく、応用も利きません。
一方、「イタリアは地中海沿岸に位置し、地中海性気候で春から夏にかけて雨が少ない。 だから乾燥に強いオリーブや、雨に弱いブドウの栽培が盛んなのだ」と、気候や地理と関連づけて覚えることで、記憶の定着が格段に良くなります。 さらに、他の地中海性気候の地域についても応用して学べるようになります。
定期テストは、あくまで授業内容の復習が中心です。 出題される問題も、授業中やワークで扱ったものとほぼ同じ内容であることが多く、「見たことのある問題」を解く練習にはなります。
一方、中学校で実力テストが行われるのは、多くの場合、1学期と2学期のはじめの年2回程度。 それ以外に、範囲の広い出題や初見の問題に触れる機会はほとんどありません。
そのため、「初見の問題を読み解く力」や、「複数の単元をまたいで考える力」が鍛えられておらず、模試で力を発揮できない原因となっているのです。
模試の国語で点が取れない生徒に多いのが、文章をきちんと読まずに、いわゆる「拾い読み」をしてしまうことです。 高得点を取るためには、文章全体の流れや構成をつかむ必要があります。 そのためには、本文を最初から最後まで一通り丁寧に読むことが欠かせません。
どんなジャンルの文章でも、そこには筆者が読者に伝えたい「主張」があります。 模試では、その主張を正確に読み取れているかどうかが問われます。 つまり、「筆者の考え」を理解しようとする姿勢がないと、設問に正確に答えることができません。
文章を深く理解するにも、記述問題に答えるにも、語彙力は不可欠です。 しかし、語彙を増やすための学習を日常的に行っている中学生は多くありません。 言葉の知識が不足していると、文の意味を取り違えたり、自分の考えを的確に書けなかったりする原因になります。
数学における「定義」とは、言い換えれば「決まり」や「ルール」のことです。 問題を正しく解くためには、この定義を正確に理解していることが不可欠です。 たとえば、「関数とは何か?」「比例とはどういう関係か?」といった問いに、きちんと説明できる中学生は意外と少ないものです。 これでは、あらかじめ範囲が限られた定期テストには対応できても、模試のように出題形式や切り口が異なる問題には太刀打ちできません。
中学数学の多くの単元(方程式・関数・図形など)では、小学校で学ぶ「割合」「速さ」「比」などの算数の知識が土台となっています。 それらの理解が不十分なままだと、式を立てることすら難しくなり、「難しいから無理」と途中で投げ出してしまうことにもつながります。
数字を雑に書く、小さく書いて読み間違える、途中式を省略するなど、数学ではほんの小さなミスが大きな失点につながります。 「蟻の一穴、天下の破れ」ということわざがあるように、ちょっとした油断が結果を大きく左右します。 模試では特に、確実に取れる問題を確実に解くという意識が重要になります。
「英語力=語彙力」と言ってもいいほど、英単語や英熟語の知識は英語学習の土台です。 しかし、定期テスト前に短期間で暗記するだけの学習を繰り返していると、すぐに忘れてしまい、語彙が定着しません。 語彙力が不十分だと、長文読解でも設問の意味が取れず、解答そのものが難しくなります。 その結果、模試では思うように得点できないというケースが多く見られます。
長文の設問に対して、下線部周辺だけを読んで答えようとする生徒は非常に多くいます。 しかし、それでは文脈や筆者の意図を正確に読み取ることはできません。 国語と同じく、英語の長文でも文章全体の流れをつかむことが正答率を高める鍵です。 模試や入試では、初めて見る英文を速く、正確に読み解く力が求められます。 そのためにも、日頃から全文を丁寧に読む練習をしておく必要があります。
定期テストでは、直前に習った文法単元だけが出題されることが多く、範囲も限定されています。 たとえば現在完了形を習った直後であれば、その文法に関する問題ばかりが出題されるため、集中対策で点が取れます。 しかし模試では、それまでに学んだすべての文法が出題範囲になります。 特に基本文型(S・V・O・C)などの文の構造を理解できていないと、英文を正しく読み取ることができず、文法問題も長文も得点につながりません。
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