定期考査で過去最低点をとり、進路に不安を感じていた中学2年生。 そこから、暗記法を大きく見直し、見事新宮高校に合格するまでの逆転ストーリーをご紹介します。 このページでは、アウトプット型の暗記法への切り替え、小テストによる定着強化、受験直前の過去問対策まで、具体的な指導内容を詳しくまとめました。 勉強に悩む生徒さん、保護者の方にとって、前向きなヒントになれば幸いです。
【生徒のプロフィール】
中2→中3 男子
【受験年 / 合格校】
2023年 / 新宮高校・東福岡高校(特進)
【指導期間 / 回数】
中学2年3月~中学3年3月 / 週2回2時間
◇目次◇
中学2年の2月のおわり頃にご連絡をいただく。 新宮高校を目指して個別指導塾に通っているが、成績が伸び悩んでいた。 3学期の学年末テストで過去最低点をとってしまい、塾では対応が難しいと感じ、ネットで当サイトに訪問。 「経験豊富な家庭教師であれば、状況を立て直せるかもしれない」という期待を込めてのご依頼であった。
第一印象は元気で明るい性格。 小学校低学年のころからサッカーをしており、公立高校に進学して勉強と両立したいと語ってくれた。 お母さまは「何をするにしても丁寧さに欠ける」と気にされていたが、生徒の書く文字を見ると、几帳面さを感じた。
(2年3学期の学年末考査)
国70 社60 数90 理65 英69 合計354
(2年3学期の通知表/内申点)
国3 社3 数5 理3 英4 合計32
社会と理科などの「暗記が必要な科目」で点数が伸びず、 保護者の方からは「嫌いな暗記から逃げがちなので、効率の良い覚え方を教えてほしい」というご希望がありました。
・暗記系の強化が必要なので、毎回、小テストを実施することで動機付けをする
・生徒の覚え方をチェックし、アウトプット重視の暗記法を習得させる
・定期考査では400点超えを目指し、主要5教科を3→4に引き上げる
初回の指導では英語の2年分の文法を復習し、「次回は社会の小テストをするよ」と伝え、一問一答形式のプリントを渡しました。 3日後、小テストの結果は20点中11点。 生徒は「3日では厳しい」と口にしましたが、「小学生でもやっていることだよ」と励まし、再テストを行うことに。
生徒の覚え方を観察すると、紙に何度か書くだけの“インプット型”暗記であったため、 「自力で答えられるか=アウトプットこそが記憶の定着につながる」と伝えました。
・覚えるために書く回数は3回まで
・自分で小テストを作る
・間違った問題を再度覚えなおす
・間違った問題だけを再テスト
・覚えるのが難しい場合は、一度に覚える個数を減らす
・一通り覚えきったら最後にもう一度テスト
自宅にコピー機があったため、最初に問題用紙をコピーして、繰り返しテストできるようにしてもらった
次の小テストでは20点中17点と飛躍的に向上。 本人も「自分でテストするのは時間がかかるけど、意外と覚えやすかった」と前向きな発言をしてくれた。
文法に関して、1年生からの復習を行いながら、不規則動詞や英熟語の暗記を行った。
学年末試験の範囲を参考に3年1学期末の試験範囲内の社会・理科の暗記を行った。また、英語・数学は3年生の範囲を予習形式で学習を進めた。
家庭教師の授業内で学校で配布された暗記プリントを小テストすることで暗記の動機付けを行った
暗記科目は学習時間に比例して点数が伸びやすい。社会と理科に特に力を入れた。
以前は試験直前までワークがおわらなかったという話を聞いたので、早めに終わらせるようにワークを進めることを宿題にした。
(3年1学期末の結果&2年学年末との比較)
国:70点→68点(-2点)
社:60点→79点(+19点)
数:90点→82点(-8点)
理:65点→78点(+13点)
英:69点→87点(+18点)
合計:354点→394点(+40点)
目標の400点は超えられなかったが、暗記科目の対策がしっかりと反映された結果であった。
(3年1学期)
国3 社4 数4 理4 英5 合計34
2年生の3学期と比べると、数学は5から4に下がってしまったが、代わりに英語が5になった。 また、社会・理科も4がとることができて、新宮高校受験への弾みがついた。
夏休みは入試に向けて1年生、2年生の復習を行うチャンス。 2学期以降は新たに学ぶことの定着と入試対策を行うため、このチャンスを逃すと挽回するのは難しくなる。 一問一答プリント+演習問題プリント」を使用し、網羅的に学習を進めていった。
理科・社会の復習を終えたあとは、2学期の定期考査に向けて、理科・社会の暗記と英語、数学の予習を行った。 数学と英語は、年内に全範囲を一通り学習を終えた状態にしておきたいので、急ピッチで授業を進めていった。
(定期考査)
2学期中間
国71 社87 数97 理70 英75 合計400
2学期期末
国81 社78 数80 理88 英78 合計405
(通知表)
国4 社4 数5 理4 英4 合計35
目標だった400点は超えられたが、教科ごとに安定した点数が取れていなかった。 そのため、通知表の結果が心配だったが、幸いなことに願い通り主要5教科は4以上をとることができ9教科合計も35にすることができた。
生徒は以前からサッカーの強豪校で有名だった東福岡高校に興味があった。 体験入学に参加してさらに進学したいという気持ちが強くなった。 ただ、強豪校のサッカー部に所属しながら国立大学への合格は難しいと考えたため、 東福岡では勉強に集中するため、特進クラスを受験することとなった。
保護者、生徒本人ともに、当初の予定通り、サッカーと勉強の両立ができる新宮高校への進学を強く希望した。
本人は新宮高校に進学したいという気持ちが強いこと、学力的に東福岡高校には十分に合格可能であると判断したため、 新宮高校の受験対策に重点を置き、指導を進めることとした。
冬休みからは東福岡高校の2年分の過去問を解いて、時間配分や問題の選択や順序など、生徒とよく話し合いを行った。
私立入試、公立入試ともに課題英作文が出題されるため、その対策は重点的に行った。 よく使われるフレーズをまとめたプリントを配布して、そのフレーズを使った演習を行った。(例 It is ○○ to V , make 人 to Vなど )
選択肢の消去法、接続語の入れ方、論説文の要点の読み取り方、小説の主人公の心情変化の読み取り方などの学習を行った。
きちんと時間を計って実戦形式で問題を解いてもらった。ケアレスミスが目立ち、それだけで5教科で10点以上ミスしている年もあった。 ケアレスミスはなぜ起こったのか、再び同じミスをしないようにすればどうすればいいのかをノートに記述するようにして、 一日に一回は見直しを行うように指示した。 過去問は厳しめにつけて210点前後。如何にミスを減らすかを意識して日々の学習を行うように働きかけた。
新宮高校の入試直前の指導日には、「入試はサッカーのPK戦と同じで、必勝法はなく、運の要素が大きいこと。 一流の選手がシュートを外すことだって十分に起こりえる。 ただ、一流の選手は、シュートを決めて優勝してもおごり高ぶらない。 仮にシュートを外してその試合に負けたとしても、気持ちを切り替えて前を向くことができる。 入試も一緒。合否の結果はどうであれ、あなたも一流を目指しなさい。」ということを伝えた。
東福岡高校 特進クラス 合格!
新宮高校 普通科 合格!
「暗記が苦手」という悩みを、アウトプット中心の学習法に切り替えることで良い結果を出すことができました。 このような素晴らしい結果を出すことができたのは、サッカーによって培われた生徒の努力、体力、精神力とご家族の手厚いサポートのおかげです。 高校3年間は勉強とサッカーを頑張って文武両道をきわめてほしいと思います。
今後も暗記が苦手なお子さまに向けて、実際に効果のあった学習法を丁寧に伝えていきたいと思います。暗記力や集中力に不安がある場合も、ぜひ一度ご相談ください。
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