中学受験に向けた本格的な準備がない状態から、博多女子中学校の特待生合格を目指した挑戦の記録です。
「受験経験がなくても間に合う?」
「特待生になるにはどう進めればいい?」
9か月間の指導の中で、基礎固めから過去問対策、面接練習までどのように進めたか、具体的にご紹介します。
【生徒のプロフィール】
小6 女子
【受験年 / 合格校】
2024年 / 博多女子中学校(学力C特待生)
【指導期間 / 回数】
5年生3月~6年生1月 / 週2回 90分
◇目次◇
5年生3学期(2月中旬)に、保護者の方より以下のようなご相談をいただく。
・不安の理由:
地元公立中学校の環境(コロナ対応や進路指導のばらつき)への懸念
・志望校:
3年後の高校受験で、進学実績の高い博多女子中学校を希望
・特待生での合格希望:
「可能であれば特待生で合格したい」という強いご要望
当初は指導開始を早急に行う予定でしたが、生徒がインフルエンザに感染したため、3月中旬に体験授業と面談を実施。
・第一印象:
物静かで、こちらの指示に素直に従える落ち着いた性格
・体験授業内容:
書く文字は丁寧で、基本的な計算も問題なし。 割合の問題については、学校で習った「くもわ」方式を使用している点に注目し、今後の改善が必要と判断
当初は受験対策経験の不足や受験期間の短さを懸念したが、基礎学力と大人びた性格から、特待選抜合格の可能性を見出し、ご依頼を引き受けた。
(国語)
パーフェクトテスト 国語読解 小学6年(文英堂)
中学入試 国語 暗記分野3700(受験研究社)
(算数)
小学高学年 自由自在 (受験研究社)
中学受験テキスト 下剋上算数 基礎編(産経新聞出版)
(社会/理科)
自由自在問題集 中学入試 理科 (受験研究社)
特待選抜入試は、国語・算数が大きな配点(国語100点、算数100点)で、社会50点、理科50点の計300点。
重点指導:
国語と算数を中心に、基礎力と特殊算、文章読解の強化を実施
暗記対策:
漢字、慣用句、ことわざ、四字熟語の毎回の小テストと反復学習
家庭学習:
社会・理科は宿題形式で、プリントと解説を用いた自学習を推奨
7月末: 算数・特殊算の指導完了
8月~: 国語文章読解の強化、選択肢の見極めと記述対策
9月以降: 社会・理科の対策開始(入試説明会を踏まえた重点指導)
11月後半~: 全教科の過去問演習を通して、実践的な問題解決能力と時間配分を習得
初回・2回目は割合の復習に注力。その後、3回目より漢字小テストを導入。
(結果):
20点中11点という結果に直面。「なぜ覚えられなかったのか」を生徒に問いかけた際、生徒が涙を流す事態に。
(反省とフォロー):
本意は「原因を一緒に見つけ、改善策を考えたい」 という意図でしたが、表現が配慮に欠けたため生徒を傷つけてしまった。
その後、真意を丁寧に説明し、暗記の苦手意識や改善策(インプットとアウトプットの両面からの学習、エビングハウスの忘却曲線の活用)を具体的にアドバイス。
(成果):
次回の小テストでは満点を獲得。保護者から学校の1Pノートを用いて暗記をするなど、自宅での自主学習の取り組みについて変化があった とおっしゃっていただいた。
ここで生徒に説明した内容は以下のページで掘り下げて説明しています。ぜひご覧ください。
・学習・暗記の基本「リハーサル方略」
・一夜漬けダメ! 絶対!(エビングハウスの忘却曲線)
当初は9月後半から開始予定でしたが、算数と国語の指導に時間を要したため、11月から社会・理科の本格的な対策に着手。
社会:
特に歴史分野では、丸暗記ではなく時代の流れや背景を理解させる指導を実施。
地理・公民は一問一答形式の暗記プリントを活用し、次回までに理解度を確認。
理科:
入試説明会で言及された分野に絞り、苦手意識の払拭を目指す指導を展開。
国語、算数の過去問演習と併せ、解答の丸付けとやり直しを徹底。
家庭での自習時間にもフォーカスし、保護者と連携した指導を行った。
12月から本格的に過去問演習を開始。算数は得意科目であったが、ケアレスミスの連続で40点台をとってしまう。 目標の80点の半分程度しかとれず、大ピンチに!お父様から対処法についてご質問をいただく。
計算途中の数字の入れ替え
単位変換の不備など、注意深く対策すれば防げるミス
ミスが発生するたびに詳細を記録し、再発防止のための予防策を記載。 定期的な見直しにより、生徒自身が自分のミスパターンを認識し、改善につなげる仕組みを導入。 保護者のサポートも取り入れることで、家庭での学習環境を整えた。
保護者の方の協力もあり、 入試直前には過去問で80点以上を何度か取ることができるようになる。
A日程直前、プレテストのような気持ちで受験に臨むようアドバイス。 生徒は筆記試験・面接ともに緊張せず、平常心で受験に臨むことができた。
受験から3~4日後、無事に特待選抜入試合格の報告が保護者から届きました。 生徒の懸命な努力と、ご家族による手厚いサポートがあったからこその成果です。 この9か月間を通じて、生徒は学力面だけでなく精神面でも大きく成長することができました。 博多女子中学校での3年間が、さらなる飛躍への土台となることを願っています。
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