~中学生のころの私の失敗から学ぶこと~
私が福岡高校を目指していた頃、必死に勉強していたにもかかわらず、思うように成績が伸びず、残念ながら合格には届きませんでした。 今ふりかえれば、「あの時こうしていれば…」と思うことがいくつもあります。 今回は、自分自身の失敗から「なぜ合格できなかったのか?」を5つの視点から振り返ってみたいと思います。
目次
私は当時、少しプライドが高く、「解説を読むのは自分で考えた末にどうしようもなかったときだけ」と決めていました。
「すぐに解説を見るなんてダサい」「負けたみたいでイヤだ」と、ひたすら自力で解こうとして、結果的に時間だけが過ぎていきました。
でも、今だからわかります。「解説を読むのはズルでも逃げでもなく、“学び方の一つ”だ」ということを。
重要なのは、解説を読んできちんと理解できるかどうか。その後にきちんと再現できるかどうかです。 中学生の私は、それに気が付くことができませんでした。
「できないことを認めるのが恥ずかしい」
そんな思いから、塾や学校の先生に質問することがほとんどできませんでした。
聞けばすぐにわかったかもしれないことに、何日も悩んでしまった経験も…。 できないまま放置していたこともあったかもしれません。
今の私があの頃の自分に指導できるのだととしたら、 「『知らざるを知らずと為せ。是れ知るなり。』 素直に知らない、できないって言えることは、強さだよ」と伝えたいです。
好きな教科にのめり込む性格だった私は、理科や数学の難問ばかりに時間をかけてしまい、その他の教科がおろそかになっていました。
受験は「総合力」が求められるもの。得意教科を伸ばして、苦手強化のフォローすることは至難の業です。 今なら、それでは合格には届かないということが当たり前にわかることなのに、当時は気づくことができませんでした。
私は応用問題や難問を解くのが好きでしたが、それ以上に重要だったのが「ミスを防ぐこと」でした。
ケアレスミスで落とした1点や2点が、合否を分けることもあるのが受験。 「点数を取りに行く」だけでなく、「失点を防ぐ工夫」も大切だったと、今なら強く感じます。
しかし、当時は、「他の受験生が解けない問題に正解できるようになることが合格への近道である」と思い込んでいました。 「4点分のケアレスミスを減らす」ことと「配点が4点の難問に正解する」ことは受験において同じことだと気づけなかったのです。
上記のように非効率な勉強をしていたため、時間が足りず、睡眠時間を削っていました。 しかし、睡眠不足は集中力・記憶力の低下を招き、勉強の質を下げてしまいます。
当時、夜中の1時までは勉強をして、ラジオを聞きながら布団に入るという生活を送っていました。 そうすると、睡眠時間は6時間を下回る日も多く、学習の質は確実に低下していたと思います。
「がんばっているのに結果が出ない」のは、努力の方向性が間違っていたからかもしれません。 勉強の質や量を改善する前に、睡眠などの生活習慣の改善を徹底すべきでした。
当時は合格できずに大きなショックを受けて反省する余裕がなかったのですが、後から考えてみると改善すべきことばかりでした。 しかし、当時はまわりに指摘してくれる人がいなかったのが事実です。
単に勉強を教えるだけでは生徒の学力は上がらない。私が家庭教師を続ける理由はここにあります。
私の失敗は、家庭教師として生徒たちをサポートするうえで大きな財産になっています。 「成績が上がらない」とき、そこには必ず原因があります。その原因を一緒に見つけ、ひとつずつ乗り越えていくことが、志望校合格への近道になるのです。
人は失敗から学んで成長していくものだと思います。 しかし、失敗には痛みが伴います。 もし他者の失敗から学ぶことができるのであれば、その失敗は自分自身には痛みが伴わない最高の教材になるはずです。
私の高校受験は希望通りには行きませんでしたが、その失敗が生徒たちの成功につながることを願って、指導を続けています。
2025年5月1日更新
受験や勉強の悩み、まずはご相談ください
無料体験授業も実施中です。家庭教師をご希望の方はお気軽にご連絡ください。
他にも受験に役立つ記事をたくさん書いています。 詳細は、ふなきちコラムをご覧ください。