中学生の生徒を叱ったときの話です。
「消しゴムがない」
「やったはずの宿題が見当たらない」
「トイレに行きたい(私が訪問した直後に体調が悪いわけでもなく)」
と、以前から授業を受けるための準備が足りていない状況が続いていました。
その都度、「準備が足りていない。自分が訪問する前に、筆記用具、ノート、宿題の準備はきちんとしておくように。」と注意をするのですが、なかなか改善されません。
そして、先日訪問した時には、宿題を丸々しておらず、 しかも、あろうことか「宿題ができなかったのは、お母さんが学校のワークをするように言ったから…」という苦しい言い訳をしました。
自分のミスを他責にしているうちは、何度でも同じミスを繰り返します。
さすがに看過できず、「宿題ができていないのだったら解説できないし、 今からあなたが宿題を解くのを横から眺めていてもまったく意味がない。さらに親御さんが支払う授業料がもったいない。だから今日は帰ります。」と、帰宅するために荷物を片づけました。
仕事とはいえ、成果が期待できないことはやりたくありませんし、親御さんから授業料を支払っていただくのも申し訳ないです。 また、ここで許して授業を行うことは、長い目で見たら、生徒のためにもなりません。
私の様子を見て「先生、本気で帰る気だ」と思ったのでしょう。生徒は慌てて「本当にすみませんでした。今後は絶対に宿題をします。授業料は自分が貯めているお金から支払いますから帰らないでください。」 と何度も引き止められました。
そこで「また同じことがあったら、次は絶対に指導しないからね。」と約束をして、授業を行うことに。結局その日は宿題の解説だけで指導時間が過ぎてしまいました。
帰り際には親御さんに事の顛末を話し、生徒には「前の授業の復習、宿題、道具の用意。まずは準備を徹底すること。勉強に対する姿勢が変わらない限り、絶対に成果が現れない。」と伝えました。
指導者が如何に働きかけても、最終的には生徒次第だと思います。少しずつでも変化していくことを信じて、根気よく接していくしかありません。
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