子曰く、人の生くるや直し。之れ罔くして生くるや、幸いにして免るるなり。
(しのたまわく ひとのいくるやなおし。これなくしていくるや、さいわいにしてまぬがるるなり。)
この言葉は、次のような意味です。
先生がおっしゃった。
人が生きていられるのは、素直な心を持っているからである。
もしその素直さなければ、運よく危険を免れて生きているにすぎない。
私はこれまで、さまざまな学力レベルの生徒を指導してきました。 その中で強く感じているのは、成績が伸びない生徒には「共通する特徴」があるということです。
たとえば、こちらが「ここはこういうふうにするといいよ」と助言をしても、次のような返答が返ってくることがあります。
「学校の先生は違う方法でやれって言ってました。」
「自分は○○をしないといけないから、その方法はできません。」
「それはめんどくさいのでやりません。」
これらの返答に共通しているのは、「やりたくない」という気持ちです。 たとえ勉強時間が長くても、このような気持ちであれば、知識も入らず、力も伸びていきません。
逆に、学力が高い生徒は、アドバイスにきちんと耳を傾けます。
学力を上げるためには、もちろん勉強時間を増やすことも大切ですが、 それ以上に、「まずは受け入れてみる」「聞いてみる」という姿勢の在り方が、根本的な土台になります。
論語の言葉にあるように、「人の生くるや直し」=人は素直さによって生かされている。 これは、現代の学びの姿勢にも通じるものです。
ぜひ一度、お子さんが「助言にどう向き合っているか」を振り返ってみてください。 成績アップのヒントは、勉強法よりも「素直な心」にあるかもしれません。