ニュースから。
〜読売新聞〜 私大ほぼ半数が定員割れ、経営難の恐れも…今春「充足率」初めて100%下回る
少子化の影響やコロナ禍による外国人留学生の減少により、今年度、全国の私大の半分が定員割れとなったそうです。
私が卒業した大学も、私が卒業後数年で定員割れを起こして、学部が廃止されました。
私が卒業した大学は、三重県にある鈴鹿医療科学大学鍼灸学部というところなのですが、片田舎の大学なうえ、鍼灸というニッチな分野で、ただでさえ生徒が集まりにくい。 さらに、規制緩和により鍼灸の大学と専門学校が乱立し、あっという間に定員割れ。
その直後は、推薦入試やAO入試での生徒集めを行ったそうですが、そうすると学生の学力の水準が低くなってしまいます。 私と同期で卒業後に大学に残って学生の指導に当たっていた友人が「一部の学生は日本語が通じない」とぼやいていました(苦笑)
このニュースを見た方のコメントを見ると、中には「子どもが少ないのであれば、そもそも多くの大学は必要ないのだから、経営が成り立たないところは順に潰れていけば良い」と、 と仰る方がいらっしゃいますが、そんな単純な話ではないと思っています。
やはり、一つの大学が廃止されると、困ることがたくさんあるからです。
@ その大学に勤めている人々が失業してしまう A 研究機関、研究者が減ってしまう B 地方の大学から順に消えていくことになり、田舎から若者(労働者)がいなくなる C 人気のある分野だけが残り、ニッチな分野が衰退する
これら全て、国益にかかわる重大な事象です。
ですから、定員割れがおきた大学は順に廃止してしまえば良いというわけにはいかないのです。
根本の問題である少子化が是正されたら良いのですが、現状では有力な解決策が示されていません。 本日、自民党総裁選の投開票日ですが、次の総理大臣になる方には、是非とも少子化対策に力を入れてもらいたいものです。